2014年11月20日木曜日

おまささんの「ハッピーシンセサイザ」Mixしました。

またもやMix事例を。
おまささんのハッピーシンセサイザをMixしました。
動画はこちらからどうぞ

ボカロにそれほど詳しくない僕でも知っている曲だったので、
普通に混ぜるだけではちょっと面白くないだろうなと思い、
いろいろギミックを盛り込んでいます。

シンセサイザー→電子音ということから連想ゲームでボコーダーを
取り入れたいなぁと思いまして。 サビの中でボコーダーを使った
コーラスパートを追加しています。
知らない人のためにボコーダーを簡単に説明すると、
「楽器の音を喋っているように加工するエフェクト」ですね。
エレクトリカルパレードの曲などで有名です。
※ケロらせるAutotuneと混同されがちですが原理も効果も違います。




ちなみにAbletonLiveに標準で付いてる
ボコーダーを使いました。




これによって”シンセサイザーが歌っている感じ”が出るので、
まさにこの曲にはピッタリかなぁと。

あと間奏部分ですが、今回ラップのパートがあったので、その素材を
バラバラに切り刻んだ後サンプラーに取り込み、鍵盤にアサインして
フレーズを並び替えています。当然言葉としては成り立っていない音に
なるんですが、リズミカルに楽しい感じを出すためですね。

そのラップパートですが、主線の上と下をLogicのピッチ修正プラグインで
新しく合成し、3声にしています。 そして折角のラップなのでオケの方に
ローパスフィルター入れてガッツリとラップに目立ってもらいました。
 
今回はメインのボーカルパートは当初ケロケロボイスでやろうか、
とも考えていたんですが、ありきたりな感じもするし、抑揚をどうしても
殺してしまうのでメインボーカルパートには使わず、コーラスにだけ
かける感じにしています。
あとはピッチやタイミングのエディットをしたりといういつもの作業ですね。

割と今回は”Mixをする”という範疇を越えている気もするのですが、
自分的には「お預かりした主線1本でどこまでできるか」というテーマを
実践した結果だったりします。(Remix作ってるテンションに近かったかも。)
あと、おまささんの声の素性がいいので、聞いてるうちに色々と
アイデアが湧いてきた、というのもあるんでしょうね。
自分的には「勝手にコラボ作」ですw またこういう感じのもやりたいですね。
結果として、かなりいい感じの仕上がりになってると思うので、
是非いろんな方に聞いていただきたいです。





2014年11月12日水曜日

Mixしてて思うこと。

ブログ更新ご無沙汰ですね。
ちょっとMix依頼が立て込んでて手付かずになってました。
と言いながらも落ち着いたわけではなく、現時点で
確認待ち2件、追加素材待ち4件、ラフ製作中3件の9件体制ですが。

表題の通り、Mixやってるといろんなこと考えます。
基本的には「これ、どうすればもっと良くなるだろう?」という
ことを考えているんですけどね。

よく考えるのがMixと歌唱の責任範囲について。
僕はピッチもタイミングも修正対応しているのですが、
本来的なことを言えば、修正の手が入った時点で、
そこでミスとか漏れがあると僕の責任になっちゃうんですよね。

なので、ピッチとタイミングに関しては「修正しますか?」の
確認は取らせてもらっているんですが、割と二つ返事で
「お願いします」という返答をいただくことが多いので、その度に
ちょっとした責任をズシッと感じますw

ピッチもタイミングも修正が出来て当たり前の時代ですけど、
これって本来的にはMixの作業ではないんですよね。
Mixの作業って、歌モノの場合「歌をよりよく聴かせる」ことが
本来的な目的な訳で、歌そのものに手を入れるのは、
本当はやるべきではないんじゃないかなと思っています。
(それでも、聴く人が違和感なく聴けるようにはしたいので、対応しますけどね。)

たまに「修正は最小限で!」という依頼があると嬉しいです。
勿論、面倒臭い修正をしなくてもいいからからではなく、
「元素材の良さで勝負したいのでMixだけで良さを活かしてください!」
ということだと受け取るので。
そういう場合、歌とMixのバトルだと思って結構燃えます。

あと、ガッツリ加工の入っている曲はまた別な考えなんですけどね。
「加工された声」が前提で成り立っている曲に関してはどうしてもその
加工はやらないと、スタートラインには立てないので。
その加工が何で行われているのか?どう再現すればいいのか?を突き詰める
作業はこれも楽しいものです。

なんか取り留めのないことになっちゃいましたが、割と色んなことを
考えながら作業は着々と進行しています。